スレッドリフト（糸リフト）

スレッドは、引き上げ部分と固定部分の2パートに分けられます。
先端が引き上げ部分、手前が固定部分で、それぞれコグ（トゲトゲ）の向きが異なります。

スレッドはできるだけ長く全長使用すれば、引き上げた分の重さを固定部分がしっかり保持してくれるので、引き上げ効果が最大限発揮されます。

スレッドを短く切ってしまうと、固定部分が短くなるため、固定力が減り、引き上げた重さを保持できず、後戻りが生じてしまいます。

当院では独自の方法により、極力スレッド全長を使用するようデザインし、最大限の保持力・固定力を引き出します。

フェイスラインなら上方向、ほうれい線なら横方向など、お悩みの部位ごとに、適切な位置から適切な方向に力をかけることが重要です。

例えばほうれい線を適切な方向に引き上げたい場合、スレッドの長さを確保するには、髪が生えている範囲からスレッドを入れる必要があります。

中顔面（ほうれい線付近や目周り）は中顔面で、下顔面（フェイスライン、ジョール、マリオネットライン）は下顔面で、それぞれたるみを効率的に改善させる入れ方があります。

スレッドを検討される多くのお客様は、中顔面と下顔面両方の改善を望まれます。

お客様のお顔の状態にあわせて、適切なスレッドの入れ方をデザインします。

オプション的なスレッドの使い方として、こめかみや眉を引き上げる方法もあります。

ほうれい線が特に気になる場合、メーラー部分に直接スレッドを挿入し、中顔面のリフトアップ効果を高めることもできます。

ご希望の際にはご相談ください。

スレッドを入れたあと、スレッドの周りでは線維芽細胞が活性化し、コラーゲンのバンドが形成され、このバンドによってたるみが保持されます。

スレッドを交差させることで、コラーゲンバンドが面で形成され、一方向のみのスレッド挿入に比較し、高い保持力を発揮できます。

タイトニング（引き締め）効果も、縦の1方向では不十分で、縦横2方向で引き締まりが生じることで、より大きな変化が現れます。

当院ではなるべく多くスレッドの交差ができるように、かつ交差が一部に密集せず均一にお顔全体に広がるように、スレッドの入れ方をデザインしています。

スレッドを普通に入れた場合、特に強く引き上げようとすればするほど、たるみは元の位置に戻ろうとする力が強まります。

後戻りの力に固定部分のコグの保持力が負けてしまうと、後戻りが生じます。

結紮法は、2本のスレッドを同じ針穴から挿入し、たるみを引き上げた状態で結んでしまいます。

結んだV字の部分が組織に引っかるので、後戻りのリスクを大幅に減らすことができます。

当院で使用するスレッドの長さは、どれも17cm前後です。

スレッドリフトでは通常、スレッドを挿入してたるみを引き上げたあと、針穴から出た余りをカットします。

テスリフトでは図のように、同じ針穴から折り返して挿入し、スレッド全長を利用します。

引き上げた状態で折り返すことで、針穴の部分で強いロックがかかり、たるみの重さで生じる後戻りを防いでくれます。

スレッド2本を結ぶのと同様に、高い保持力を実現できます。

料金は【基本料金】＋（【スレッド単価】ｘ【スレッド本数】）で決まります。

種類の異なるスレッドを組み合わせることも可能です。

あご下のたるみは、①脂肪のボリューム、②皮膚の伸び・ゆるみ、③広頚筋のゆるみ　が原因です。

脂肪が多ければ、脂肪のボリュームを減らす 脂肪吸引、 脂肪溶解注射、 リニアHIFU が必要です。

皮膚が伸びて緩んでいる場合は、ボルニューマーやHIFUで加熱して引き締めるのが効果的です。

皮下脂肪が少なく、皮膚もそれほど伸びていない場合は、広頚筋のゆるみが原因かもしれません。

この場合、あご下に長いスレッドを入れて、下がった部分をハンモックのように支えて持ち上げることで、あご下が引き締まり、あご下と首との境界、フェイスラインをハッキリさせることができます。

当院では、あご下のスレッドリフトとしてアンカーDXダブルを使用します。

アンカーDXダブルはPCL製のバイニードルスレッドで、両端に針が付いていて、あご下の端から端までカバーできる長さがあります。

あご下の真ん中から針を入れて、皮下を通して耳の下から出します。
糸をピンと引くことであご下の中央部分がハンモック状に持ち上げられ、コグ（トゲトゲ）によってその状態が固定されます。