フラクショナルレーザー

フラクショナルレーザーとは、微細なレーザービームを高密度に照射する器械です。
レーザーによって皮膚に生じた無数の穴が、新しい細胞によって修復されつつ、引き締まることで、皮膚が生まれ変わります。

毛穴、小ジワ、ニキビ跡、傷あとに対し、強力な効果を発揮します。

フラクショナルレーザーには、組織を蒸散させることで文字通り穴を開ける【アブレイティブ】タイプと、熱凝固のみを起こす【ノンアブレイティブ】タイプの2種類があります。

アブレイティブタイプにはCO2レーザー（波長: 10,600nm）やエルビウムYAGレーザー（波長: 2,940nm）などが該当します。
効果は高いですが、ダウンタイムが大きく、長引きやすいのが難点です。

当院のフラクショナルレーザーは、シネロン・キャンデラ社の【Frax 1550】になります。
Frax 1550は1550nmの波長の光を発する、ノンアブレイティブタイプの半導体レーザーです。
水分（コラーゲン）をターゲットとして真皮上層に熱凝固を起こさせ、その深さは800μm（0.8mm）まで達します。

1550nmのレーザー光は水分の少ない表皮を通り抜けて、水分豊富な真皮に到達します。
表皮が受ける熱損傷は少ないので、ダウンタイムを非常に小さく抑えられます。

フラクショナルレーザーのカバー率（照射範囲全体のうちどれだけの面積に熱損傷を加えるか）は、機器によって異なります。
Frax 1550のカバー率は25％と高く、より少ない回数でしっかりと効果を出すことができます。

熱損傷を受けた部分は損傷を受けていない正常な細胞で囲まれているので、直ちに治癒が進んでいきます。

照射のたびにこの部分的な損傷→治癒が繰り返され、照射範囲全体が新しい細胞に置き換わっていきます。

※照射のイメージをご理解いただけるよう、ドットが見えやすい前腕に照射しています。お顔への照射の際には、このようにわかりやすい跡が生じることはありません。
※画像は1回照射時のものです。実際の施術では、同じ範囲に4回照射を繰り返します。

毛穴の目立ちは、毛穴周囲の角化異常により、すり鉢状に毛穴が開いてしまったり、皮膚の弾性が無くなって毛穴が引き伸ばされることなどが原因です。

フラクショナルレーザーによりコラーゲンや弾性線維（エラスチン）が増加することで、真皮の密度が増し、毛穴がギュッと引き締められて、毛穴の目立ちにくい滑らかな肌に変わります。

小じわは、肌のコラーゲンやエラスチンが少なくなり、ハリが無くなることで現れます。

フラクショナルレーザーの照射により真皮に熱収縮が起こるとともに、コラーゲン・エラスチンが増加し、小じわが改善されます。